競泳水着の歴史 その2 ハイレグ、ツルテカでピッタリ張り付くフェチ要素満載の時代

メーカーの開発競争とスイマーの要求がデザインをエスカレートさせた90年代


90年代前半の雑誌「TARZAN」の水着特集から。
向かって左側の女性の水着がASICS、右がSPEEDO

1992 年、極細ナイロン糸に代わって、極細ポリエステル糸による生地を東レが開発した。極細ポリエステル糸の開発によって、表面の凹凸がさらに減少して身体への密着が更に高まった。加えて熱プレスで圧縮加工して表面をさらに滑らかにしている。



同年のバルセロナオリンピックではこういった素材が使用された。同時に股ぐりのカットが一気に高くなった。いわゆるハイレグ(ハイカット)となり、足の運動性が高まった。

この当時、ここまで技術が進化してきたのにもかかわらず、スイマーの間では競泳水着の生地よりも生身の人肌の方が抵抗が少ないという強い不満があり、それがメーカーの開発競争をエスカレートさせたようである。



この時期の男子競泳では、「水の抵抗を減らすため」といって、体毛を剃って小さなビキニパンツ(競パン)を履くというのが一般的あった。

arena 1996年のカタログ

女子も同様で股ぐりのカットは骨格を無視して、高ければ高いほど良いとされ、腰骨の大きく上をライン取りしたかなりのハイレグとなった。前がこれだけ切り込んでいるので、当然お尻もカバーしきれなくなり、やたらと食い込むようになってしまった。背中の部分もできるだけ肌が出ていた方が良いとされて、X字はさらに大胆になり、脇腹まで露出するモデルも登場した。

ネットの拾い物で有名写真。両胸の胸ポチ(乳首)がくっきり浮き上がっている
股布(クロッチ)の二枚重ねの部分の境界線がはっきり浮き出ている。

1996年アトランタオリンピックで金メダリストの4分の3が着用したといわれるSpeedo(スピード)の水着。素材は東レとミズノが共同開発したアクアブレードという名称の生地が使われた。


アクアブレードの公式写真。マネキンの乳首まで浮かび上がっている。

従来製品よりもさらに高密度で編み上げ、熱プレスでの圧縮加工に加えて撥水プリントまで施された。当然、他のメーカーも様々な素材技術で追随する。ハイレグ度はこの頃からしばらくの間がもっともシャープだったと記憶している。


これぐらいの「半ケツ」が日常の光景でした。時にはTバック気味に。

究極の競泳水着との評判が高いARENA、X-FLAT登場 極限の薄さで肌に密着

驚異の薄さ、X-FLAT

2000年にARENAがX-FLATを発売。マニアの間では究極の競泳水着とも、伝説の競泳水着とも言われている。この水着は厚さ0.2ミリという生地の薄さが特徴である。肌に密着し抵抗を極限まで減らすことを目的に開発された。

arena X-Flat

同社の従来素材「ストラッシュ」と比べ、薄さで60%、重量で40%、流水抵抗で10%も減少させるというのだから、驚異的な薄さと軽さである。


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ただ、素材自体はポリエステル70%、スパンデックス(ポリウレタン)30%と近年の競泳水着と大きく変わらない。繊維の細さが災いしてか、伸縮性と耐久性では他の素材に劣るようである。

濃色でも身体の凹凸がすべて判るX-FLAT。場合によっては外性器の凹凸まで。

このX-FLATという水着、黒・グレー・紺色と暗い色しかカラーバリエーションは用意されなかったのであるが、その生地の薄さから、直射日光の下など明るいところではうっすらと肌が透けて見えるから驚きである。



そのうえ密着性が極めて高いことから、ボディラインも乳首や陰毛、果ては外性器など細かな体の突起もはっきりと見えてしまうのである。着用感は「紙のように薄い」とか、「着ている感じがしない」と説明する人もいる、そんな生地であった。

なお、この水着もハイレグ度は90年代後半に続き、最もシャープでカットが切れ上がった形状であった。

「競泳水着の歴史 その3」に続く